2023/04/12 16:33

私たちの靴作りは「Hyonosen」という一つのイメージだけを持って始まりました。

自分で言うのもなんですが、靴作りの技術を学び始めたころからずっと、これが作れたらどうなるんだろうと思っていました。

(今も思っていますが笑)


ところが、不思議なことに作りたいものは生まれてくるもののようです。

ある時、サンダルが欲しくなりました。

理由は単純で、夏のブーツは暑くて、普段は履いていられないからです。


さて、どうせ作るなら革らしい素材感を活かしたものにしたい。

そういえばどうしても端材が出てくるから、無駄なく使いたいと思っていたところでした。

そして考案したのが「Norikoba」です。


Nonikobaは私たちが工房で毎日使うことをイメージしています。

工房は自宅に隣接しており、一日に何度も脱ぎ履きを繰り返して往復します。

時には、気分転換にふらりと散歩にも出かけます。


そんな生活に合わせて、アウトソールにはしっかりとしたクッション性のあるビブラム社のソールを使っています。

足を乗せるフットベッドは、姫路の老舗タンナー・山陽さんのタンニン鞣しのレザーです。

手間暇かけた美しいレザーは、使い込むほどに色が変化し、徐々に足に馴染んでくれます。

アッパーにはブーツを作るには適さないが、サンダルにはちょうど良い柔らかい部分を用いています。


適度に軽くて、丈夫なので、なかなか快適な仕上がりです。

山帰りの車内など、リラックスしたいときもにぴったりです。


そんなわけで、名前は私たちの工房名に由来します。

海苔工場だった建物の一角を整えた小さな工房なので「ノリコバ」です。

どうぞよろしくお願いします。