2024/05/23 05:37


2年前の4月に息子ハルが生まれてしばらくは怒涛の日々でした。
よちよち歩きの自分たちのブランドをなんとかしようとしながら、初めての子育てに振り回される毎日です。
うまくできないこともたくさんありましたが、あれよあれよという間にハルは大きくなり、新年を迎えるころにはテーブルなどを使ってつかまり立ちをするようになっていました。

そこで、ふと気がつきました。
ああ、もうすぐ1歳になるのだなと。
きっとハルは立ち上がって、僕たちと一緒に歩くようになるのだなと。
じゃあ、靴を作らないと。


最初に作ったのは、柔らかい鹿革を使ったファーストシューズでした。
ずっと前に鳥取の実家の裏山で獲れた鹿の皮を、浅草のタンナーさんにお願いして鞣してもらい、大事に取っておいた革を使いました。

この時に心がけたのは、初めて足の裏を使うハルが、違和感なく歩けること。
誕生日に合わせようとあれこれと試作して完成した靴は、革のソックスのような作りになりました。
鹿革は柔らかいだけではなく、裏側もきめ細かなスエードのような優しい肌触りです。
そして軽くて、丈夫なので、赤ちゃんの足にピッタリです。

このファーストシューズは、一人で歩き始めたハルがボロボロになるまで履き潰してくれたのを見る限り、良い出来だったのではないかと思います。
最終的にはもう一足だけ作り、同い年の従兄弟にもプレゼントしました。
鹿革がなくなったので、おそらくもう作ることはないと思いますが思い出深い靴作りになりました。