2024/09/26 16:45
この葉っぱは「バベ」と呼ばれている木の葉をモチーフにしてます。
山陰出身の私には馴染みがなかったので調べてみると、バベはこの辺りの呼び方で、ウバメガシの名の方が通りが良いようです。
バベは瀬戸内沿岸や太平洋側の温かいエリアに自生するブナ科の広葉樹で、長さ3〜6センチほどのやや肉厚で固い葉をつけます。
私たちの工房のすぐ裏にある小さな山はバベ山で、秋になると山からこぼれ落ちた小さなドングリが近くの海岸を覆い尽くすこともあります。
ハルが生まれてからは、いつしか散歩でこのドングリを拾い集めるのが秋の日課になりました。
森で枯れ枝を拾ってみると、ひび割れた樹皮はゴツゴツした手触りです。
中身はしっかり詰まっていて、見た目よりもずっしり。
叩いてみるとカンカンと、少し硬質な音が響きます。
人里近くに生えることもあって、上質な薪や炭としても使われてきたようです。
集落内の庭にもよく植えられており、生垣にしている家もあるほど。
アユミさんの実家の庭にも、祖父が植えたという立派なバベがあります。
瀬戸内の暮らしに身近な木なのだと知りました。
バベの森は変化に溢れています。
空を覆うほどの葉がゆらゆらと揺れると、木漏れ日がキラキラと輝きます。
斜面を覆う腐葉土はいつもふかふかで、雨が多い時期はたくさんのキノコが生え、秋はドングリを目当てにイノシシも現れます。
雪は、この辺りはなかなか降りませんが、冬枯れることがないので一年中緑があり小鳥の囀りが聞こえてきます。
木立の間からは海の青色が垣間見え、慌ただしく行き交う船の音が絶えることはありません。
森にはヤマモモ、ハゼノキ、シャシャンボ、クヌギなども生えており、それぞれが実をつけ四季折々の彩りを見せてくれます。
よく晴れた日はもちろん、曇りや雨の日もバベの森をよく歩く私たち。
試作の靴をテストするのも森の中です。
ここではありふれた木ですが、いつしか私たちの靴作りや生活と強くつながってしまったバベ。
シリアルナンバーをお伝えするためのタグとしてデザインしたのは、LedenLedenに馴染み深い植物かなと思ったからです。
同梱しているバベの葉タグは、製品に使った革と同じものをご用意しています。
メンテナンス前、これから使うオイルやクリームの試しにお使いいただいても結構です。
製品と同様に味わい深く変化していってくれると思います。